ホーム 海外におけるBCL活動レポート '2009 ラジオ・セントヘレナ受信記録 in the U.S.A.

'2 0 0 9   ラ ジ オ ・ セ ン ト ヘ レ ナ 受 信 記 録
i n   t h e   U . S . A .
 
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■ ラジオ・セントヘレナ受信記録 in the U.S.A. 〜 2009.11.14

《 はじめに 》

  (ハムなども含めて)海外でラジオ・セントヘレナをワッチする日本人DXerは、恐らく、そう多くないだろうと思います。

  昨年の特別放送は日本の自宅(=さいたま市)で受信しましたが、そのときはまさか、翌年(=今年)の放送をアメリカで狙うことになるとは夢にも思いませんでした。

  前回の駐在時代(1998〜2005年)も含めて、当地(米国ジョージア州アトランタ)で同局を狙ったことは過去に何度もあります。しかし、いずれも、自分のログ以外にきちんとした記録を残したことがありません。

  せっかくの貴重な機会でもありますので、以下、今回は特別放送についてまとめてみたいと思います。

  尚、本稿では放送日を「2009.11.14」と記述していますが、これは当地(米国東海岸)時間ベースによるものです(→ 日本時間では、「2009.11.15」となります)。以下、特記なき限り、時間表記はすべて米国東部標準時(EST)とします。日本標準時(JST)との時差は、マイナス14時間です。


《 ラジオ・セントヘレナ特別放送の概要 》

  以下、主にWikipedia他の記事を参考にまとめてみました。出展元は、最後に一括して明示することとします。

  • ラジオ・セントヘレナ(Radio St. Helena)は、英国領セントヘレナ島の放送局です。中波ではハリス社製1KW送信機を使用して島内向け放送を行うほか、1990年より、何度かの中断も挟みながら年1回、短波・11092.5kHz(USB)で特別放送を行っています。コールサインは、ZD7RSD。この特別放送が行われる日は、リスナーの間では「St. Helena Day(セントヘレナ・デー)」などと呼ばれています。
     

  • Wikipediaの記事によれば、短波による特別放送開始のきっかけはセントヘレナを訪問したアマチュア無線家の要望によるもの、とあります。1990年10月の放送を皮切りに、1999年までの10年間に計8回(1991, 1995年のみ放送なし)、2006年以降昨年まで毎年行っています。今年の放送が通算12回目ということになります。
     

  • Wikipediaの記事によれば、過去の特別放送(セントヘレナ・デー)実績は下記の通りです(→ 何度か行われている試験放送は除外しています)。
     
     1990年10月  第1回 セントヘレナデー
     1992年10月  第2回 セントヘレナデー
     1993年10月  第3回 セントヘレナデー
     1994年10月  第4回 セントヘレナデー
     1996年10月  第5回 セントヘレナデー
     1997年10月  第6回 セントヘレナデー
     1998年10月  第7回 セントヘレナデー
     1999年10月  第8回 セントヘレナデー
     
     ( 中  断 )
     
     2006年11月  第9回 セントヘレナデー(再開)
     2007年12月  第10回 セントヘレナデー
     2008年11月  第11回 セントヘレナデー
     2009年11月  第12回 セントヘレナデー(予定)
     

  • 今年の特別放送実施スケジュールは、下記の通り予定されています。

    ▽ UTC(=協定世界時)
        2009年11月14日(土)
         20:00〜21:00  インド・東南アジア向け
         21:00〜22:00  日本・アジア向け
         22:00〜23:30  欧州向け
         23:30〜25:00  北米・中米・カリブ海向け
     
    ▽ JST(=日本標準時)
       2009年11月15日(日)
        05:00〜06:00  インド・東南アジア向け
        06:00〜07:00  日本・アジア向け
        07:00〜08:30  欧州向け
        08:30〜10:00  北米・中米・カリブ海向け
     
    ▽ EST(=米国東部標準時)
       2009年11月14日(土)
        15:00〜16:00  インド・東南アジア向け
        16:00〜17:00  日本・アジア向け
        17:00〜18:30  欧州向け
        18:30〜20:00  北米・中米・カリブ海向け
     

  • 今年も、郵送による受信報告書に対してはベリカードが発行されることになっています。但し、返信料として、欧州各国のリスナーは5ユーロ以上、それ以外の国のリスナーは3ドル以上の紙幣を同封して航空便で送付すること、電子メールによる受信報告書は受け付けないこと、などの条件が事前に告知されています。受信報告書の宛先は、Radio St. Helena, P.O. Box 93, Jamestown, St. Helena Island, STHL 1ZZ, South Atlantic Ocean via AIR MAIL via United Kingdom & Ascension。最後の「via United Kingdom & Ascension」を付けないと南アフリカ経由になることがあり、郵便物紛失のリスクが高くなる、と言われています。
     

  • 放送時間中、メールを radio.announcements4669@msn.com 宛に送付すると番組の中で読み上げていただけることがあります。


《 米国東海岸における、ラジオ・セントヘレナ入感予想 〜 傾向と対策・準備 》

  アマチュアのレベルですが、自分なりにあれこれ予想してみるのは楽しいものです。

  まず、放送時間ですが、米国東海岸では 11月14日(土)の15:00〜20:00 となります。15:00〜16:00 がインド・東南アジア向け、16:00〜17:00 が日本・アジア向け、17:00〜18:30 が欧州向け、そして18:30〜20:00 が北米・中米・カリブ海向け、というスケジュールです。

  timeanddate.com によれば、当地の、放送日当日(11/14)の日の入り時刻は17:35とのこと。18時過ぎにはもう、外は真っ暗となります。

  31, 25メーターバンドのヨーロッパ各局はこの時期、早いところで15時台より入感が始まり、いずれも夕方から夜間、深夜にかけて比較的良好な受信が楽しめます。当日のコンディションにもよるのでしょうが、18:30〜20:00という放送時間は確かに、的を得ています。ただ、米国本土には4つの時差があり、例えばダラスは17:30〜19:00(CST)、デンバーは16:30〜18:00(MST)、ロサンゼルスやサンフランシスコ、シアトルなど西海岸に至っては、15:30〜17:00(WST)ということになります。推測ではありますが、この時間帯を見る限り、米国内でも西に行けば行くほど受信には不利な条件になるものと考えられます。

  アトランタをはじめとした米国東海岸でも、日本を含むアジア向け(15:00〜17:00)の時間帯はかなり厳しいだろうと予測しています。その理由は、まだ日が高いことによります。その後の欧州向け(17:00〜18:30)も、送信方向が正反対になるであろうことを考えると期待薄。そうなるとやはり、狙いどころとしては当然、送信ビームがこちらに向く北米・中米・カリブ海向け(18:30〜20:00)ということになるでしょう。

  使用周波数・11092.5kHzはオフバンド、しかもUSB送信ということで、基本的に他局の混信に悩まされることはないと言えます。過去、このセントヘレナ・デーを狙って海賊局が同じ周波数に出没した、という話もあるようですが、これは極めてレアなケース。仮に海賊局が混信するようなことがあったとすれば、それはそれで(別の意味で)大きなニュース?となります。

  従って、ラジオ・セントヘレナ受信にあたっては、「如何にノイズから逃れて、目的の信号を浮かび上がらせるか」という一点に尽きます。ノイズレスのロケーションに移動する、家の中にあるインバータ機器の電源を片っ端から落としてみる、受信機の電源をACからDCに替えてみる、ALA-1530S+など、ループアンテナを使用してノイズをNullに追い込んでみる、といった対策が有効になるものと思います。

  と同時に、当日のお空のコンディション、電波の飛来方向など、不可抗力にも大きく依存します。前回(2008年11月)の特別放送でも、日本時間06:13頃になって突然信号が急浮上した、などということを実際に体験しています。様々な要因が複雑に絡み合い受信状態に大きな差が出る、ということが言えます。この不可実要素こそが実は短波の魅力でもあり、チャレンジ精神を駆り立ててくれるものでもあります。衛星放送のように常時良好に受信出来ることが当たり前であったとしたら、ここまでは盛り上がらないでしょう。「どうなるかわからない」からこそ、ワクワク感も募るというものです。

  以上、自力で出来ること、(不可抗力に依存し)自分としては出来ないことを明確にした上で、まずは自力で出来ることをしっかり準備(対策)する。これに尽きます。

( 以上、2009年11月10日(火) 記 )


《 ラジオ・セントヘレナに対する受信報告書について 》

  受信報告書に対しては、過去の特別放送と同様、ベリカードが発行されます。

  中波(1548kHz・1KW)の受信は(現地にでも行かない限り)まず不可能ですから、「セントヘレナ」というカントリーをゲットするためには、この特別放送に賭けるしかありません。逆に、この特別放送さえ受信してベリカードをゲットすれば大西洋の孤島「セントヘレナ」が墜とせる、という意味で、これは本当に貴重な機会だったりもします。

  局では、返信料として、欧州各国のリスナーは5ユーロ以上、それ以外の国のリスナーは3ドル以上の紙幣の同封を要求しています。これは、ベリカードの送料に加えて、今回の特別放送実施に纏わる諸経費の一部をカバーするためのものと思われます。

  セントヘレナは英国領ですから、受信報告書も英語が通用します。基本中の基本ですが、受信内容の詳細に加えて、番組の感想 - そして、来年以降もぜひこの特別放送を継続して欲しい、旨の一文を付け加えることもお忘れなく。

  過去の例からすると、返信の発送業務はおよそ半年ぐらい後に行われているようです。

  ベリカードには発行番号と思われるナンバーが記入されていますが、BCL・DXerたるもの、やはり、一度は「No. 1」を手に入れてみたいもの。ただ、これは一番早く届いた受信報告書に対して発行されるとも限らず、同じ日に届いたとしても、封書の束の上にされることもあれば、下にされることもあります。二本松さん(神奈川県在住)のように「No. 3」のカードをゲットしたという幸運な方もおられる一方、私のように毎年2桁の番号に甘んじているリスナーも大勢いるわけです。宝くじに当たるようなもので、狙ってゲット出来るようなものではないと考えておくべきでしょう。

  とはいえ、受信後すぐ、どうしても「No. 1」のベリカードが欲しい旨の「懇願文」と100ドル紙幣1枚でも同封し、目立つようにDHL(クーリエ・サービス)などで受信報告書を送付すれば、相手もまた人間。もしかすると、リクエストに応じていただけるかも知れません。

  そこまでしてどうするの? - いやはや、その通り。焦らず、フツーに航空便で出しましょう。(笑)

( 以上、2009年11月13日(金) 記 )


《 米国東海岸における、ラジオ・セントヘレナ受信記録 〜 当日の受信記録 》

13:00 (EST) = 03:00 (JST)

  シャック、スタンバイ完了。いつでも来い、セントヘレナ!って感じですね。(笑)

14:40 (EST) = 04:40 (JST)

  放送開始20分前。^^

  外は、雲ひとつない秋の晴天。とても気持ちのいい天気です。

  まだ日は高いものの、9410kHzのBBC(セイシェル送信、)、9420kHzのV.O. Greece(ギリシャ)、9550kHzのFEBA R.(ルワンダ送信)、9580kHzのAfrica No. 1(ガボン)などが既に入感しています。これだけで判断は出来ませんが、お空のコンディションはそう悪くもない印象を受けます。

  家族は、せっかくの土曜に・・・と、チョット不満顔。まぁ、いいじゃないの、年1度のチャンスなんだから・・・と、こちらは涼しい顔。(笑)

15:00 (EST) = 05:00 (JST) 

  放送開始。

  15:00〜16:00 (EST) は、インド・東南アジア向けです。

  弱い・・・  空耳レベルで、何か入っているような、いないような。。。

  今日特別放送が行われる、という情報を知っているから「何かいるような感じがする」というレベルで、何も知らなかったら間違いなく通り過ぎています。トークと音楽の判別も、困難。

  この時間はまだ、さすがに厳しい・・・ですね。

  取りあえずペルセウスに録音を任せて、これからの入感を待つとします。

( 11/14 - 15:10 EST )


  依然として、空耳状態。

  これではどうにもならないので、この時間帯は素直に諦めて夜食のカレーでも作るとします。(← 家族機嫌取り対策)

( 11/14 - 15:45 EST )

16:00 (EST) = 06:00 (JST) 

  16:00〜17:00 は、日本・アジア向けです。

  依然として、空耳状態変わらず。「何か入っている」のはわかるものの、これでは受信報告書の作成もムリ。「インド・東南アジア向け」から「日本・アジア向け」に変わったものの、受信状態に変化は見られず。。。

  入っていないものは仕方ないので、引き続きペルセウスに録音を任せて、これからの入感を待つとします。

( 11/14 - 16:05 EST )


  カレーを作り終えて、再びシャックに戻りました。(笑)

  依然として、受信状態は改善せず。。。

  少しずつ、外が夕方らしくなって来ました。日の入りまで、あとちょうど1時間。これからに期待!といったところです。。。

  ビール(MOLSON ICE)が入りました。(笑)

( 11/14 - 16:30 EST )

17:00 (EST) = 07:00 (JST) 

  うーむ。。。

  自慢じゃありませんが(← あまりに聞こえないので、チョット暴走 ^^ (笑))、うちのシャックは総額100万円を超えているんです。

  机の上に乗っているモノだけで、Ten-Tec RX-340 → 4,000ドル  日本無線 NRD-525, 535→各15万円として計30万円、ペルセウス12万円、ペルセウス稼働用PC(VAIO)→15万円、ALA-1530S+→6万円、その他モロモロ・・・  使っていない受信機まで含めたら、今までにいくら投資しているかわからないぐらいです。

  カネをかければいい、ってモノではありませんが、100万円のシャックをもってしても?何も聞こえません。(笑)

  だんだん意味不明になって来たので?、戯言はこのぐらいにしておきましょう。(笑)

  17時を回って、外はすっかり夕方です。放送も日本向けが終わり、ヨーロッパ向けに切り替わったと思うのですが・・・依然として。何も聞こえず。空耳程度も聞こえません。(悲)

  シャックは、カネをかければいい、というものではなさそうです。。。

( 11/14 - 17:05 EST )

18:00 (EST) = 08:00 (JST) 

  外は、真っ暗になりました。依然として、何度か中断を挟みながらノイズを聴き続けています。

  北米・中米・カリブ海向けは、18:30〜20:00。受信状態が劇的に改善するとは思えないのですが、これに最後の望みを賭けるしかありません。

  膝元で、子供が泣いています。こちらのノイズも強烈。。。

  ダブルパンチ、です。

( 11/14 - 18:15 EST )

19:10 (EST) = 09:10 (JST) 

  15時からここまでガンバったので、ダメ元で最後までノイズに付き合うこととします。

  18:30 からは一応、北米・中米・カリブ海向けとされていますが・・・依然として拙シャックでは、何も聞こえません。時折音楽らしきモノが浮いて来ることもありますが、とても確認には至らず。これではさすがに、どうしようもありません。

  これからコンディションが上向くとはとても思えず、このままタイムアップの可能性大です。

  それにしても一体、どうしたことでしょう。。。

( 11/14 - 19:10 EST )

19:50 (EST) = 09:50 (JST)

  放送は、あと10分ほどとなりました。

  途中、中断も挟んで15時から5時間聴き続けてみましたが、結局、当地では満足に浮いて来ることなくお開きとなりそうです。

  お空のコンディションが悪いのか、受信環境が悪いのか、受信設備が悪いのか、はたまた日頃の行いが悪いのかはわかりませんが、それにしてもここまでカスカスというのも過去に記憶がなく、自分でも驚いているところです。

  いずれにせよ、結果は空振りとはいえ、こうして久しぶりに一生懸命ラジオの前に向き合ったというのはいい想い出になるでしょう。

  来年以降も特別放送があれば、これに期待するとします。。。

( 11/14 - 19:50 EST )


《 総  括 》

  本稿で「傾向と対策」まで纏めて、ハリきっていた割に・・・結果は「惨敗」。

  誠に残念ではありますが、何とか受信しようと一生懸命ガンバったり、これがきっかけで再びラジオと向き合うようになったり・・・  決して、マイナスばかりではなかったと思っています。

  いや、そう思うようにしています。(笑)

  毎日鮮やかな映像が届いて当たり前の衛星放送、一般のテレビ放送とは異なり、短波放送はこの「不安定さ」こそが魅力のひとつだったりします。いつも良好に受信出来ないからこそ、何とか(良好に受信しようと)努力や工夫を重ねるわけですし、対象が難しければ難しいほど、うまく受信出来たときの喜びも倍増します。ロープウェイで簡単に登れる高尾山より難所の多い谷川岳の方が、山頂に立ったときの達成感も大きい - これと同じです(多分)。

  また、ラジオ・セントヘレナについて、忘れてはならないことがあります。

  この特別放送が、複数のボランティアのご協力により行われている、という事実です。毎年行われて当たり前、なのではなく、今後とも特別放送があるのであれば、このような方々のご努力に対して感謝しつつ、楽しみたいと思います。受信出来ようが出来まいが、ベリカードを貰おうが貰うまいが、このイベントに少しでも関わった(= つまり、受信を試みた)のであれば、少なくとも、気持ちばかりのドネーションぐらいは贈りたいものです(→ 私も、そうします)。

( 11/16/09 )


《 参考文献・出展元 》




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