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ペ  ル  セ  ウ  ス  の  標  準  小  売  価  格  改  定

〜  2 0 1 2 年 8 月  〜


ペルセウスの標準小売価格改定 〜 2012年8月 -

  AORのホームページに、このような告知が出ています。 ↓

  そりゃそうでしょう。

  同社がペルセウスをはじめてハムフェアに参考出展したのは、4年前(2008年8月)のハムフェアです。

  1ユーロ160円前後で推移していた時代 - 現在の標準小売価格(136,290円 (税込))は、このあたりで設定されたものです。

  現在の為替は、1ユーロ98円台 - つまり、当時の水準に比べて40%近くも下落しているのです。

  で、その内容を見てみると、標準小売価格は136,290円 → 119,700円 - あれあれ、僅か12%しか下げてくれないのですね。

  総代理店として、為替が円高(ユーロ安)に振れたからといって価格を下げ過ぎれば、将来的にユーロが値を戻した際(価格を上げるのに)苦労しますから、為替変動率ほど価格を下げられないという事情はよく分かります。

  また、独断と偏見による、こんな推測も出来ます。

  12%値下げしても仮に販売数量が変わらなかったとすると、金額ベースでは単純に12%の売上ダウンということになります。つまり、この場合、従来と同じ売上高を維持するためには、数量ベースで14%の販売アップが必要となるわけです。

  もし仮に20%の値下げをすれば、数量ベースで25%余計に売ってはじめて、値上げ前の売上高を確保出来るという計算です。売上高を増やそうと思ったら、数量ベースで30%とか40%は多く売らなければならない。

  昨今のBCL・ハム人口からして、それは、並大抵なことではありません。(値下げにより)販売数量は一時的に増えるかも知れませんが、長期的なスパンで見れば恐らく、値下げ分による金額ベースの売上ダウンは容易に予測出来ます。

  そう考えると、AORとしては、12%の値下げは、確かに同社の「ベスト」なのかも知れませんね。ある意味、苦渋の選択か?

  独断と偏見によるストーリーとしては -

  ・ 発売から4年が経過して、さすがにペルセウスの販売もかったるくなって来た。
  ・ このままでは、売上も下降線だ。市場のパイそのものが小さい上、拡大もしていない。
  ・ しかし、他にこれといって有望な新製品も出ていない。
  ・ 暫くはペルセウスで行きたい(生きたい)。
  ・ 欧米の水準と比べて、日本国内の価格設定が高いことは分かっている。
  ・ 個人による並行輸入品に売上の一部を盗られていることも承知している。
  ・ 幸い、昨今の歴史的なユーロ安水準は当面続きそうだ。
  ・ 為替変動分をそっくり還元(つまり、大幅値下げ)しても、飛躍的に売上が伸びるとは思えない。
     その場合、逆にユーロ安が一段落した際行き詰まることも分かっている。
  ・ よって、大幅な値下げは出来ない。しかし、「何か」をして現状を打破したい。
  ・ 以上に鑑みて、標準小売価格を少し(12%)だけ下げて様子を見ることとする。

  - といったところでしょうか。

  最終的には(総代理店(AOR)としては)恐らく、結果的に、現行の価格を下げない方がトータルの売上高という点ではよかった - ということになるのでしょう。値下げをしたところで市場のパイそのものが小さい現状に於いて、飛躍的に売上が伸びるとは思えないからです。

  尤も、最終消費者たる我々ユーザーとしては、もう、値下げは大歓迎。昨今の欧州の状況からしてこの歴史的なユーロ安は暫く続くでしょうが、これから数年で日本国内の消費税が8%、10%とアップしますから、そこまで考えれば、今年、来年あたりが買いどきといったところでしょうね。

《 2012.8.26 記 》





 
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